皆さんこんにちは。テクニカルサポート部です。
キッチン、トイレ、洗面所・・・、水やお湯を出すところに必ずある蛇口、皆さんも毎日といっていいほど触っているはずです。ひと昔前までは、ほとんどがひねって開閉するタイプでしたが、現在ではレバーの上げ下げで開閉、左右で温度調整をするタイプが主流になっています。使い勝手やデザイン性などで形状も変わってきたのだと思いますが、少しばかり紐解いてみると興味深い歴史も垣間見えてきます。
そんなところから、今回は蛇口について少し触れてみたいと思います。翔栄ウエルネスは水道屋さんではありませんが、水素水サーバーの設置作業等で、実は浅くない関係があるのです・・・。
2種類のレバー水栓
毎日何気なく触っているこのレバータイプの蛇口ですが、実は大きく分けると2つのタイプがあるのです。レバーを上げて閉じる(水が止まる)タイプの「上げ止め式」と、レバーを下げて閉じる(水が止まる)タイプの「下げ止め式」です。
このレバータイプの蛇口の正式名称は「シングル湯水混合水栓」といいます。日本バルブ工業会によりますと、この水栓は欧米生まれ、1970 年代の半ばから日本国内でも普及したそうです。当初は国内では「上げ止め式」が製造されていました。ところが 1980 年代の初めにアメリカの大手水栓メーカーが「下げ止め式」に変更、日本国内でも「下げ止め式」のメーカーが現れはじめ、次第に混在するようになりました。
この「上げ止め式」と「下げ止め式」、現在日本では「上げ止め式」の製造は行われてないそうです。その理由のひとつとして、阪神淡路大震災が関わっているといわれています。
上げ止め式の廃止
阪神淡路大震災当時、日本国内でもまだ「上げ止め式」と「下げ止め式」の両方が製造されていました。そんななか、大震災で棚などから「上げ止め式」蛇口(レバーが下がると水が出るタイプ)の上に物が落ち、レバーが下がりっぱなし=水が出っぱなしになるという副次的な事故がいくつも起きたそうです。
その後、1996年にはJIS規格化の対象となり、経済産業省の日本工業標準調査会が1997年に、2000年3月末での「上げ止め式」の廃止を決定しました。この決定に関して、大震災が直接的な理由であるという記録はどこにも残っていません。当時欧米では既に、「下げ止め式」が圧倒的に主流となっていたこともあります。また一方で、医療関係や食品関係からは、手を洗って蛇口を締めるときに肘などで水道を止めることができるからと衛生的観点が理由だと考えている方もいらっしゃるとか・・・。
水道直結だから見るところ
さて、水道直結の水素水サーバーを扱っている私たちも、仕事柄シンクや洗面所を拝見する機会がそれなりにあります。そんななか、水素水サーバー設置の際に「上げ止め式」の蛇口に出会うときは、普段以上に気を引き締めます。「上げ止め式」ということは、水素水サーバーへの給水分岐を取り付ける元栓も含めて、なかなかに長い年月が経過しているからです。新しい水道管に分岐を取り付けるときと比べると、やはり緊張感は高まるものです。
またそういった『御年輩の水道管』に問題なく設置完了したとき、作業員は誰とも共感できない少し変わった達成感に満たされていたります。
そういえばもう引越ラッシュも落ち着いた頃でしょうか。例えば皆さんも、転居先の賃貸などを内見するときなどに蛇口を気にしてみてはいかがでしょうか。およそ18年以上前に建てられた物件で「上げ止め式」の蛇口が付いていた場合、その水周りはリフォーム・リノベーションが一度も行われていないことが一目でわかります。
以上、実は私も最近初めて知った、蛇口にまつわる豆知識でした。
極純プレミアム水素水サーバー
SUISO599
高濃度水素水サーバー「水素ごっくっく」はボトル型のウォーターサーバーではなく、水道管から直接お水を供給する水道直結型のサーバーです。
…Read more