皆さんこんにちは。テクニカルサポート部です。
今回は「水素濃度」についての誤解や勘違いを防いで頂けるような内容をご紹介しようと思います。
「水素濃度」と一口に言っても、状態によって違いがあるということをご理解頂けると幸いです。
水素ガス吸引器の水素濃度
水素ガス吸入器で、「水素濃度30,000ppm!!」といった表記に、驚きと疑念を持たれたことはありませんでしょうか?
『水素水』の溶存水素濃度についてはご存知の方も多く、常温常圧下では約1.6ppmが上限値(飽和溶存濃度)です。
この「1.6」と「30,000(3万)」の間にはとてつもない差があります。
溶存状態の水素・気体の水素
上限値1.6ppmという事実がありつつ、30,000ppmの性能を持つ機器がある。
一見矛盾に思えるかもしれませんが、その謎の答えは「水素の状態」にあります。
すなわち、水素(H2)が「水に溶けている状態」か、あるいは「ガス(気体)の状態」かで『濃度』の考え方が違うということです。
水素濃度の考え方
・水に溶けている状態の水素(溶存水素)は、重さが基準となる
・ガス(気体)状の水素は、体積が基準となる
以上がポイントです。
この違いによって、同じ「ppm」という割合の単位で表記した場合でも、その意味合いは大きく異なります。
水素の重さや体積の話はまた少し難しくなりますので、詳しくは次回以降にしますが、今回は次の一例をもって終わりにしたいと思います。
【水に溶けている分子状水素(H2)の濃度1.6ppmは、ガス状のH2の濃度で17,600ppmに相当します】
冒頭の「1.6ppm VS 30,000ppm」よりもさらに差が広がってしまいましたが、重さや体積から換算したときの事実です。
皆さんが表面上の数字だけに振り回されず、正しい判断が下せるようになって頂けますと幸いです。
さて、今週はここで失礼致します。
また次回をお楽しみに。
テクニカルサポート部